延岡市・伊形地区に伝わる伝統芸能で、市指定の無形民族文化財です。
伊形花笠踊りの由来
400年ほど前、伊形地区は大きな津波に襲われた。津波は7日7晩続き、山に避難した村人達が神仏に救いを求め、熱心に祈ったところ、どこからともなく7 羽の白鷺が現れ、沖合いの波頭の上で舞い始めた。すると、不思議なことに津波は瞬く間に治まった。村人達は神仏の助けと喜び、以来、踊りが奉納されるようになったという説。
大潮の被害を受けた村人達が、再び被害に遭わぬようにと伊形の山王神社に祈願するために初められたとする説。
雨乞いの行事としてはじまったという説
花笠踊りの内容
踊り手は7人で、赤、紫、黄、緑の色紙で作られた花飾り、前には白紙を網目に切り抜いた垂、後ろには 12本に切った垂をつけた花笠をかぶり、白袴に白衣、白足袋姿で踊ります。
踊りは3番からなり、
1番は津波が引くようにと願う恋の歌で、舞は扇子を持って津波を表します。
2番は、願いが叶い、神に感謝する神楽歌、舞も御幣を持った神楽です。
3番は、津波が引く様子を歌と舞で表します。
かつては、旧暦の7月16・17日に奉納されていましたが、現在は8月15日の龍神祭で奉納され、16日海岸で笠流しを行い、一連の行事が終了します。