27 宮野浦八十八カ所巡り

江戸時代後期、宮野浦地区で疫病や火災が頻繁に起こったことから、当時の交易で富を得た宮野浦の中野忠之丞の発願で四国霊場八十八ヶ所を勧請されました。文政2年(1819年)に、四国八十八ヶ所の、土と延岡で刻んだ石仏を船で搬入したのが由来と伝えられています。内藤家文書によると、大師像の設置については、中野忠五郎という人物で、設置した年は文政9年(1826年)といわれています。遍路のスタートとなる一番札所は、集落の玄関口に建つ高さ約5メートルの「修行大師」。八十八番大師までは、約12km、標高差約200mのお遍路道で高低差のある道のりですが、地区の人たちによって整備されており、比較的歩きやすく、子どもから大人まで幅広い年齢層が巡拝しています。毎年旧暦の3月21日に行われる「宮野浦八十八ヶ所大師祭(お大師さん)」には、市内外から白衣に袈裟姿をした大勢の「お遍路さん」が詰めかけ、地区内では旧暦7月21日にも大師祭が行われます。

28 島野浦西国三十三観音
メキシコ女王の黄金伝説

島浦島内にそびえる遠見場山(186m)に点在する絶景ポイントからは、島ならではの大自然を一望することができ、山の尾根づたいには、約100mの間隔で三十三体に及ぶ石造りの観音像が安置されています。天保12年(1841年)に近畿6府県と岐阜県にある「西国三十三所」をもとにしてつくられていることから、「島野浦西国三十三観音巡り」と呼ばれ、それを目的に多くの人々が定期的に島に訪れています。

2021年1月島浦町の高速艇乗り場にメキシコ女王像が建てられました。これは、江戸時代に島浦の漁師が、漂流するメキシコ女王のものと思われる棺を見つけ、沖の小島に埋葬したという伝説にもとづき設置されたものです。沖の小島には白い十字架が建てられています。

▲それぞれの観音様には本尊のあるお寺と寄進者の名前が刻まれており、毎年3月の遠見場山祭りの前になると、施主の子孫によって今もなお洗い清められています。

コースお申込み・問合せ

延岡観光協会

TEL : 0982-29-2155

〒882-0053
延岡市幸町2丁目125 ココレッタ延岡 2F

▲ヤッコソウは暖帯地方にのみ稀に見られる一属一種の寄生植物で、熊野江神社社叢(しゃそう)の椎の木に自生しています。その形が奴(やっこ)さんに似ていることから、この名が付きました。近年の調査で、絶滅したと思われていた須美江町、島浦町でも、再び自生が確認されました。

熊野江神社
29

1573年、当時の神司・見埼将監(けんざきしょうけん)が、霊夢に熊野三社の神がこの地に遷られるのを見たのち、早直に地頭を同行して山へ行った所、逆さに立てられた神榊が生をもち芽吹いているのを発見しました。その地に祠を建て、紀州の熊野三社大権現を勧請し、熊野江神社と言われるようになったといわれています。のちに、現在地に奉還されたことで、元は『福村』という村の名前も「熊野江」に改められたと伝えられています。

東海町にある「港神社」はその名の通り港の入口の海岸線に鎮座しています。全国的にも珍しい青い鳥居がとても印象的で、地元漁業関係者をはじめ、地元の方々によって大切にされています。空と海と鳥居の青で岩場との鮮やかなコントラストを生んでいます。近年ではSNSで話題となり市内外からの参拝者が増えています。

2014〜 Copyright 延岡観光協会 Allright reserved.