市内を車で回ると、「旭化成」の工場が建っているのを目にします。実はこの「旭化成」は、ここ延岡市で生まれた企業です。創業者の野口遵は、地元の熱烈な誘致を受けて延岡に工場を進出し、世界で初めて延岡でカザレー式アンモニア合成法を用いてアンモニアを合成することに成功しました。この成功を機に「ベンベルグ」などの繊維製品、火薬などさまざまな製品を作り出し、今日の大企業へと発展していきました。旭化成が歩んできた歴史や、旭化成グループの製品を知ることができる「旭化成展示センター」は、見学の受け入れも行っています。展示センター内には、旭化成陸上部で活躍した選手のユニフォームや、オリンピックに出場した選手のメダルなども飾られていて、スポーツファンも必見です。2019年にはリチウムイオン電池の研究・開発に長年にわたって携わった、旭化成株式会社名誉フェローの吉野彰氏がノーベル化学賞を受賞されました。その功績を称えるための展示もされています。