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ふるさとの清流の恵み
宮崎県北部に位置する延岡市は、五ヶ瀬川、大瀬川、祝子川、北川といった大きな河川が幾重にも流れ、昔から「水郷延岡」として知られています。毎年秋に開設される「鮎やな」は水郷延岡の風物詩の一つで、江戸時代から300年以上の伝統を今に紡いできました。また、川原で鮎を焼く風景は環境省が選定する「日本かおり風景百選」に選ばれ、延岡市民の心の原風景になっています。鮎梁(やな)漁は、西風が吹く季節になると産卵のために川を下る鮎の習性を利用し、竹で組んだ落て簀(おてす)に誘い込む伝統漁法です。梁漁自体は全国に散見されますが、川幅が100mを超える箇所に架設される壮大なスケールや、工場の煙突が見えるほどの都市部に架設される点において、他に類を見ません。
▲川を堰き止め、「落て簀(おてす)」に鮎を誘い込み落とす伝統的漁法です。上写真の左側の隙間は環境保全のためのつくられた「魚道」と呼ばれる魚の通り道です。
竹と麻ロープを編み込んで作るスノコのことで、落ちた鮎が逃げないように、隙間なく作られます。
鮎梁(あゆやな)とは
落て簀(おてす)
堰き止める前の落て簀
鮎が落ちる様子
冊子発行に関するお問合せ
延岡市観光戦略課
TEL : 0982-34-7833
〒882-8686
延岡市東本小路2番地1(3階)
大きい丸太の骨組を川の中に設置をして、川の水を堰き止める準備をします。設置する際も、釘などを使わず、河川の状況に合わせて設置をしていきます。最後にウマの上部に竹を設置してその上に「かまげ」と呼ばれる石などを入れた重りと水の圧力を利用して固定します。
「落て簀」と同じように竹と麻ロープを編み込んで作る柵状の設置物です。ウマの周りに「たて簀」を設置して川の水を堰き止め完成となりますが、竹の隙間を鮎が通り抜けないようにしつつ、一定の水が通ることで鮎やな全体に大きな負担がかからないよう細かく調整をして作っています。
鮎やな漁のほか、産卵をするために瀬に集まる習性を利用して釣る「瀬掛け(ころがし釣り)」が延岡では有名です。
釘などを使わず組み上げられるウマ
やな師が手作業で組み上げる
膨大な数の竹を編み込む
ウマ
たて簀
かわまち交流館から見た大瀬川に掛かる鮎やな ※お出かけの際は感染症対策をし、密を避けてお楽しみください。
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